新たな方向性に注目・期待【主張】10月3集(生保版)

新たな方向性に注目・期待
 標題は、最近の取材活動を通じて感じたことの3点について、取り上げるものである。 1点目は、第一生命が8月中旬から若年層向けに、少額短期保険をデジタルチャネルで販売を開始したものである。これは、若年層を主な対象に、スマホやタブレットからチャット形式で加入申込みや保険金請求手続きが完結するwebアプリ「Snap Insurance」を開発、第1弾として少額短期保険事業者であるjustInCaseの販売代理店として、同社のレジャー保険を同社の保険APIを通じて販売しているケースである。
 具体的な概要は、若年層による短期間のレジャーでのリスクに応じて5つのプランを提供、①必要なときだけ、②スマホで簡単に、③仲間と一緒に、の3点をコンセプトとしている。開発に携わった福辺浩嗣氏は、「保険体験が少なくなっていると言われる若年層の方々に、保険という「安心」を提供することでその活動を応援するととともに、今回の商品を通じて保険体験をしていただき、保険の意義や必要性を感じ取っていただくことが狙いです」と語る(9月号第4集〔4824号〕1頁「オピニオン」掲載)。
 若年層の保険加入率を如何に引き上げるかが、業界全体の課題として挙げられている現在、簡単に申込み可能な今回の商品を契機として、補償(保障)が日常生活において不可欠な仕組みであるかを、加入した仲間の方達と大いに語り合って欲しいところだ。
 2点目は、朝日生命がDeSCヘルスケアと業務提携し、同社契約者向けに提供している「kencom×ほけん」である。
 これは、人生100年時代と言われる中で、顧客の健康増進をサポートする保険会社として、日常的・継続的に楽しみながら取り組んでもらうことを念頭に開発した健康増進アプリである。その機能は、「健康管理機能」「健康情報提供」「生活習慣病発症リスク確認」「ポイントプログラム」で構成され、数ヵ月ごとにコンテンツのバージョンアップを図ることとしている。また、同社の注力している介護分野について、疾病予防に資するコンテンツの提供など、健康長寿社会の実現に立ちはだかる最大の障壁に向けた取組みを通じて使命を果たすことに期待したい(10月第2集〔4826号〕1頁「オピニオン」掲載)。
 3点目は、生保協会が9月20日に明らかにした高校生および大学生向けの「ビジネスコンテスト」へのテーマ協賛である。これは、若年層との接点拡大や生命保険の意義の理解促進を図るために、学生に対しデジタルを活用した保険商品・サービスのアイデアを募集するものだ。
 前記のとおり、若年層への生命保険加入率の引上げは、喫緊の課題とされている。今回のコンテスト協賛は、生命保険事業にZ世代(デジタルネイティブ世代)と言われる彼らの発想力を融合することが期待される。多くの学生からの斬新なアイデアに注目していきたい。             (石原)