大規模災害への保障対応【主張】11月2集(生保版)

大規模災害への保障対応
 今回の標題は、周知のとおり10月12日に十数都県で、猛威を振るった台風19号により被災された方々への生保業界の対応である。
 生保協会では、直後の15日に大規模災害対策本部を設置、今回の災害への対応方針として、
○被災された方に一刻も早くご安心いただけ るよう最大限の配慮に基づいた対応を行う こと
○会員会社による被災された契約者等への対 応(被災された契約者等の安否確認、保険 金等の支払手続きのご案内、迅速な保険金 等の支払い等)を積極的に支援すること
を決定、これに基づき①災害救助法適用地域の被災契約者の契約について特別取扱い、②災害地域生保契約照会制度の実施、③見舞い広告の出稿、④各社におけるお客さまからの相談窓口一覧の作成、を実施することを明らかにした。
 今回の台風により、亡くなった方と行方不明者は合わせて九十数名に及ぶ。実際に保険金等の支払手続きを担う生保各社においては、昨年の西日本地域での豪雨被災者と同様、生保照会制度や各営業拠点網を活用して、該当契約について把握しているとされる。
 今回の台風は、想定を超える大雨により各地の河川が氾濫したことで住宅に浸水、多くの方々が避難生活を余儀なくされているという。不幸にも亡くなった方が生命保険契約に加入していることが判明した場合、受取人(遺族等)への迅速な支払いが求められるが、具体的な手続きに際しては、肉親を亡くした受取人の心情を最大限慮ることだ。
 亡くなった当事者及び家族を含め、台風の襲来は報道等により事前に分かっていたとしても、身近な河川の氾濫が原因で命を落とすことになるとは、まさに想定外の事態であったはずだ。突発的な災害による、悲劇的な死亡事案に際して、十分に受取人の気持ちを察した上で、約定された契約について照会することが肝要となろう。
 この点について、(公財)生命保険文化センターが毎年、募集している中学生作文コンクールにおいて、執筆者である中学生から、亡くなった身内・親族と営業職員が深く関わりを持ち、いかに残された家族に寄り添ってもらったかについて、率直な思いをしたためた作文を目にすることがある。今回、犠牲になった方々に対して、営業職員が媒介した契約であるならば、前記の作文に登場した営業職員と同様、遺族の気持ちに心を砕いた行動を望みたいところだ。
 死亡保険金は、言わば遺族(受取人)が安定した生活ができるようにとの、契約者からの思いを具現化したものである。その橋渡しの役割を担う生保会社、そして営業職員の存在は、死亡事故が発生して改めて気付かされる方々が多いのではないか。今後とも保障の重要性を周知する活動に期待したい。(石原)