令和2年 年頭所感 1月1集(生保版)

令和2年 年頭所感

一般社団法人 生命保険協会
会長 清水 博










 令和2年の初春を、皆様におかれましては、穏やかに迎えられたこととお慶び申し上げます。
 昨年は、我が国が「令和」という新しい時代を迎えた年でした。
 それは、明治41年に発足した生命保険協会にとって、明治、大正、昭和、平成、そして令和へと、5つ目の時代を迎えたことを意味します。
 生命保険業界では、これまで、相互扶助の理念のもと一貫してお客様に安心を提供し、長きにわたりお客様からの信頼をいただいて参りましたが、新しい時代においても、その理念は変わらず、社会の役に立つ業界であり続けたいと考えております。
 また、昨年は、令和元年台風第15号や台風第19 号などの自然災害が相次いだことにより、水害を中心に広範囲にわたり甚大な被害が発生した年でもありました。生命保険業界では、業界一丸となり、特別措置等のサポートをさせていただいておりますが、被災者の皆様が一日でも早く安心して暮らせる生活を取り戻せるよう、引き続きお客様に寄り添った活動に取り組んでいきたいと思います。
 現在、我が国では、少子高齢化など、社会全体に大きな構造変化が進行しておりますが、生命保険業界がこれまで以上にお客様からの信頼を獲得し、社会に役立つ業界であり続けるよう、本年も引き続き、生命保険協会では、顧客本位の業務運営を軸とする2つの柱を定め、積極的に取り組みを進めて参ります。
 1つ目は、「顧客本位の業務運営を一層徹底するための取組み」です。
 生命保険業界が今後も社会の役に立ち続けていくためには、お客様の最善の利益を追求する「顧客本位の業務運営」を一層徹底していくことが重要と考えており、生命保険協会では、業界内外との対話等を通じて、生命保険各社の「顧客本位の業務運営」の徹底を後押しして参ります。
 そうした取組みの一環として、昨年、生命保険協会では、生命保険各社に顧客本位の業務運営に関するアンケートを実施しており、生命保険各社においては他社の具体取組等も参考に顧客本位の経営高度化に努めて頂きたいと考えております。
 また、外貨建保険の苦情等の業界課題についても真摯に向き合い引き続き取組みを進めていきます。
2つ目は、「新時代における希望あふれる安心社会の実現に向けた取組み」として、3点取り組んで参ります。
 1点目は、「新しい時代の生命保険の役割の発揮」です。
 人生100年時代と呼ばれる超長寿社会が到来し、リスクが多様化していく中、生命保険が社会に貢献できる領域は、ますます拡がっていくものと考えております。そこで、生命保険協会として、人生100年時代における生命保険業界の役割を改めて整理した報告書の作成を進めております。
 また、デジタライゼーションが急速に進展する中、業界全体のデジタル化の底上げを図るべく、生命保険協会では、昨年11月、海外での業界団体や民間保険会社などにおける先端技術の活用事例等を網羅的にまとめた報告書を作成し、生命保険各社に提供しております。
 2点目は、「次世代教育への貢献」です。
 今年度、生命保険協会では、若年層の金融リテラシーの向上を図るべく、小学生向けのマンガの作成を進めております。マンガは全国の小学校等に寄贈するほか、電子版も作成予定ですので、是非、全国の幅広い方々に保険に触れて頂ければと思います。
 併せて、生命保険協会では、新たに高校生・大学生向けのビジネスコンテストにも協賛し、「保険×デジタル」をテーマに新しい保険商品やサービスを考えてもらう取組みも行っており、高校生や大学生が保険に触れる機会を増やす取組みも進めております。
 3点目は、「事業の健全な発展に向けた基盤構築」です。
 お客様からの信頼を維持し、生命保険業界が健全に発展していくための基盤整備にも継続して取り組んでおります。
 例えば、国内外の規制に対する検討等を進め、積極的に意見を発信していくほか、引き続き、ESG投融資やスチュワードシップ活動を通じて、投資先企業の企業価値向上や持続可能な経済成長に貢献して参ります。
 その他、SDGs推進に向けた取組も積極的に行っており、昨年11月には、世界的課題である気候変動問題について、基本知識や取組みの視点等をまとめた「はじめての気候変動対応ハンドブック」を公表しております。
 以上の取組みを通じて、生命保険各社の顧客本位の業務運営の徹底を後押ししていくとともに、新時代における希望あふれる安心社会の実現に向けて貢献して参りたいと考えております。
 最後になりますが、本年が皆様にとって、素晴らしい一年となるよう祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。