東京2020と働き方改革【主張】1月4集(生保版)

東京2020と働き方改革
 周知のとおり、本年は、7月24日から8月9日までの東京オリンピック2020と、8月25日から9月6日までの東京パラリンピック2020が開催される。大会を半年後に控え、万全の体制で準備がなされていると思われるが、関係者(団体)の総力を結集し、成功に導かれることを願っているところだ。
 多くの競技は、一部を除いて人口密集地の都内を中心に繰り広げられることとなっている。総務省はじめ関係省庁では、2017年より競技がスムーズに運営されることを念頭に、7月24日から9月6日までを「テレワーク・デイズ」実施期間として提唱、各企業に参加を呼びかけ、3回目となった昨年は全国で2,887団体、約68万人が参加するなど、年々広がりを見せている。生保業界では、特別協力団体である日本生命が同社グループを含め5千名以上が参加したとされる。
 大会本番の気候は、近年の異常気象を反映し猛暑・酷暑が懸念されている。競技関係者やチケット購入済みの観戦予定者が不測の事態に見舞われないためには、競技場近辺の道路が交通渋滞することのないよう、きめ細かな配慮が求められる。
 大会期間中における「テレワーク」の実施は、それらの事態を解消する有効な手段であると考えられる。失敗が許されない世界的なイベントであるだけに、フレックスタイムによる時差出勤や有給休暇取得などを駆使して、産業界横断的な協力体制のもとでの取組みを望みたいものだ。
 改めて「テレワーク」の意味を掲げてみると、『ICT(情報通信技術)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方であり、ワークライフバランスの実現・人口減少時代における労働力人口の確保・地域の活性化などへも寄与する等から、働き方改革実現の切り札の働き方』とされている。
 旗振り役を務めている総務省では、テレワークの導入・活用を推進している企業・団体に対し「テレワーク先駆者」「テレワーク先駆者百選」を選出しており、保険業界でも表彰される会社が出現している。今回の東京2020を契機に、各界においてテレワークは一層拡大するものと想定される。それにより、働き盛り世代が親族の介護を理由に退職を余儀なくされる、所謂“介護離職”をくい止める優れた方策となり得るのではないか。
 東京2020では、産業界からのスポンサーシップが整備され、保険業界からは日本生命と東京海上日動がゴールドパートナーとして名を連ねている。パートナー以外の業界他社に属する役職員にとって、表立った応援・支援は叫び難い状況にあることは理解できる。しかしながら、自国開催のオリンピック・パラリンピックは、おそらく今大会で最後になると思われる。苦難を乗り越え代表に選出されたアスリートの勇姿に対し、都道府県単位でのパブリック・ビューイングの開放など、業種・業界団体の垣根を超えて、全国民がワンチームとなった声援を贈りたいものである。             (石原)