ダイバーシティを一層推進へ【主張】10月4集(生保版)

ダイバーシティを一層推進へ
 本年当初からのコロナ禍によって、様々な業界において、働き方が否応なく変化してきている。生保業界においても、政府の緊急事態宣言を受けて、営業職員による対面販売活動自粛や従業員のテレワークなど、働き方が一変してきているが、今回の標題は、ダイバーシティ(多様性)を推進し、如何に活性化を図るかを考察するものである。
 人口減少や少子高齢化が進行する我が国において、今後とも活力ある経済社会とするためには、第一に女性の活躍が挙げられる。先年制定(改正)された女性活躍推進法では、女性の活躍に関する行動計画等を更に拡大することとなった。同法を遵守すべき対象となる大手会社では、管理職に占める女性職員の登用割合30%の達成など、年々拡充を図っているが、一層、女性職員にとって働きがいのある職場環境の醸成が望まれる。
 外資系企業や新規参入間もない会社においては、即戦力を期待して他業界等から女性の管理職や経営層を採用していることは周知のとおりである。一方、伝統的な生保会社としては、前記の管理職登用に加え役員に登用している会社も見られるなど、女性職員の個々の特性や能力に応じた処遇を図ってきていることがわかる。
 先の女性活躍推進法や男女雇用機会均等法の制定は、労働人口が減少する中にあって、女性の活躍なしでは立ち行かぬこととなるからこそ、一定規模以上の企業において義務化を課すことになったものであろう。人事異動に関して“女性部長”“女性支社長”“女性役員”といった字句が意識されなくなった時に、真のジェンダー平等が確立されるものと思われる。とりわけ、女性職員の割合の多い会社において、早急に結実することを期待したい。
 女性職員にとっても、従前のような寿退社に伴って家庭に入ることではなく、結婚後もキャリアを積み重ねる者が多くなっていることは、社会全体にとって大いに有益である。これを確実なものにするためには、子育て等を含めた環境整備が最優先課題として挙げられるところだ。
 多様性の推進として、尊重しなければならないことが「LGBT」への対応である。LGBTへの理解を深めるためのセミナーでは、講師から当事者に対し差別や偏見ではなく、多様性を構成する一部として理解すること、マイノリティを大切にする企業が信頼されることを示された。
 主催会社の方針として、「性的指向/性自認による違いを尊重し、多様な人材の雇用・育成に努める」ことを掲げている。勉強会等を通じたLGBTへの理解者を増やすことは、結果的に従業員が働きやすい職場づくりを実現し、惹いては商品・サービスを提供する上で、企業ブランドにも多大な影響を与えることを共通認識として、位置付ける必要がある。              (石原)