Home > 新着情報

新着情報

RSS

前のページへ

2019.01.09
【主張】人生100年時代への対応 1月第2集(生保版)

人生100年時代への対応
 周知のとおり5月より新たな元号のもと、新時代がスタートする。新年最初の本欄では、国内の生命保険事業が、様々な課題に対し如何に応えていけるかを考察したい。
 まず、標題に掲げた人生100年時代への対応である。高齢化の進展に伴い、平均寿命と健康寿命の差を如何に縮めるかが国家的な課題となっているが、生保各社としても、100年時代を踏まえた商品・サービスを開発・提供してきている。このうち、トンチン性を高めた年金商品の登場は、契約者にとって長生きするほど利益が得られる形となり、まさに今の時代に則した商品として位置付けられる。販売各社としては、配当金支払いに加え、契約者が活き活きとした高齢期を迎えられるような「気付き」を提供して欲しい。
 また、新商品開発と並行する形で著名な大学等医療機関と提携し、国民病とも称される糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防など、広く啓発活動を展開している会社もみられる。これらの活動は、研究成果が結果的に健康寿命の延伸に深く関わると思われることから、今後もより一層、推進することを期待したい。近い将来、その成果を保障範囲とする新商品の提供によって、生活習慣病の予防や万一罹患した場合でもそれ以上重篤化させないことなどを契約者サービスの一環として、常に発信し続けることが望まれる。
 生保契約の特性を反映して、長期間に及ぶ契約者=高齢顧客が少なからず存在し、その割合は益々増大していくものと想定される。その中には、単独世帯や認知症に罹患する顧客もおり彼らに対する正確なサービス提供が課題の一つとなっている。そのためには、成年後見制度や代理請求等を遅滞なく案内することで、支払(請求)漏れのない体制が求められる。また、地域での営業職員による見守り活動は称賛されるべきものであり、会社の如何に拘わらず全国で展開してもらいたい。
生命保険協会では、数年前、高齢契約者に対する各社のサービスの在り方を取りまとめたものを発表しているが、好事例として特筆すべきサービスに挙げられるものが太陽生命の「かけつけ隊」サービスである。このサービスは、同社が平成28年に「ひまわり認知症治療保険」発売に伴い、請求漏れを防止するために専門知識を有する内務員が直接シニアの顧客や家族を訪問し、支払い手続きをサポートするものとしている。サービス開始以来、短時間で手続き完了する光景を目の当たりにして、多くの顧客(家族)から感謝の声が寄せられているという。
 生保契約は、社会保障制度を補完する手段としての位置付け・確立されているからこそ、多くの国民が加入している。その評価は、保険金・給付金がいかに支払われるかに掛かっているが、高齢顧客が増大する中、「かけつけ隊」サービスは、従来の既契約者訪問とは意味合いを異にする優れた契約者サービスとして、参考とすべき事例であろう。(石原)

2018.12.26
オピニオン ビジネスモデルの変革(1月1集)

オピニオン
 貝賀 滋
 本社・社長

 ビジネスモデルの変革

 2018年は、保険業界の変わり目を象徴する出来事があった。一つは相次いだ大規模自然災害。もう一つは「健康増進型保険」の登場。
 大阪府北部地震、西日本豪雨、台風21号、北海道胆振東部地震、台風24号と、6~10月に災害が集中したことで、損保各社では、損害調査担当者だけでは間に合わず、他部署の社員を応援に派遣して迅速な支払に力を尽くした。一方で、業者の見積もりが進まず、支払保険金の確定に時間がかかった。損保会社では、現場のオペレーションについて見直していく考えを示しているが、実損?補の考え方についても新たな視点からの再考が必要なのではないか。人海戦術がべースの損害調査。同時多発的に災害が起きることが常態となってきた時代にあって、人だけに頼る損害調査には限界が来ている。こうした状況を踏まえて、ドローンや人工衛星といった機器を取り入れた損害調査へのチャレンジも始まっている。
 「健康増進型保険」は、従来の生命保険にはなかった被保険者が健康に努力すると支払う保険料が減少するといったものだ。健康診断の受診結果やウェアラブル端末やスマートフォンなどを使いウォーキングなどの健康増進運動のデータが保険会社に送られ、その結果が保険料に反映される。死亡保障、生存保障、年金、ガン・医療といったこれまでの生命保険のイメージを一新する商品性がある。健康診断や機器の装着などを被保険者に要求するといった従来にないハードルがあるが、生保会社の画期的なチャレンジだ。生保各社では、それぞれ特色のある商品を開発している。政府が企業を対象に「健康経営」の取り組みを積極的に推進しているが、この流れも「健康増進型保険」にとってはフォローの風になるだろう。
 2019年は、損保の大課題「自動運転」とともに、保険ビジネスモデルの変革となるこの二つの動きに注目したい。

2018.12.18
不可欠な「動的監督」12月4集(生保版)オピニオン

オピニオン
 横尾光輔氏(述)
 金融庁監督局保険課長

 不可欠な「動的監督」

 低金利環境の継続等により収益環境が厳しさを増す中、経済のグローバル化等による内外経済・市場の変動や世界的な自然災害の激甚化、サイバー攻撃による被害等の新たな保険引受リスクの出現等、保険会社を取り巻くリスクの変化が加速し保険会社ではこうした変化に対応したリスク管理態勢等を構築することが重要となっております。
 こうした環境変化を背景に、適切なリスクとリターンのバランスの下、全てのリスクを経営環境と一体で統合的に管理するERMの重要性が高まっています。保険会社においては、ERMの高度化を通じ、将来にわたって保険金を確実に支払えるよう充実した自己資本を保つとともに、保険契約者や株主に対して適切に利益を還元するために高度なリスク管理に支えられたリターンの向上を図ることが求められています。ERMの高度化では、リスク情報をあらゆる角度から分析し、経営層に的確に提供することが重要であり、アクチュアリーに求められる役割、果たすべき責任は今後とも重大です。日本アクチュアリー会は、ERMの国際資格CERA資格者の養成に尽力されていますが、アクチュアリーの職務遂行能力の維持向上に向けて、引き続きご支援をお願いしたい。
 また、保険会社を巡るリスクの所在と形態の変化が加速する中、経済価値ベースの資産・負債評価ベースの資産・負債評価の考え方を取り入れた保険監督の議論が国際的に進展しており、金融庁においても現行のソルベンシー規制では十分に捉えられないリスクも包括的に考慮した健全性を把握する「動的な監督」に取り組むことが不可欠となっております。このため、保険会社のリスク管理の高度化を促しつつ、資産・負債を経済価値ベースで評価する考え方を検査・監督に取り入れていきたい。併せて、経済価値ベースのソルベンシー規制について、現下の経済環境における様々な意図せざる影響にも配慮しつつ、国際資本基準に遅れないタイミングでの導入を念頭に、保険業界の皆様と広範な議論を行いたい。(文責・編集部)
―11月8日の日本アクチュアリー会年次大会から―

2018.12.12
新時代に期待する 12月3集(生保版)主張

新時代に期待する
 「おもてなし」は、英語ではホスピタリティーと訳されるらしいが、日本在住の米国人によるとニュアンスは異なると言う。オリンピック招致と関連して「おもてなし」は、社会的に注目され2013年の流行語大賞にも選ばれている。一方、これと類似して日本人の気質を表現する用語として「忖度」という用語があり、これを訳す適切な英単語はないという。「忖度」という表現も流行語大賞に選ばれたことは、まだ記憶に新しい。しかし「忖度」は、言葉の意味とは裏腹に一部の官僚の他人への配慮のなさ、思慮の欠如で、日本らしさを表わす言葉の本義が揺らいでいる。
 今年は、金融界に目を向ければ、東日本銀行、スルガ銀行を巡る問題、教育機関では東京医科大学の不祥事、メーカーでは、神戸製鋼やKYBのデータ不正、そしてアマチュアスポーツ問題の報道が相次いだ。日本を支えてきた勤勉・誠実・正直という日本人らしさは、風水害の影響とは関係なく崩れ去ろうとしているのではないかと、今年は不安がかき立てられた1年であった。
 さて、もうすぐ平成最後の年末を迎えようとしている。来年は、すでに消費増税による混乱が待ち構えている。明治維新、終戦後、日本人は社会基盤をその都度再建してきた。そして戦後の高度成長から名実ともに社会基盤をリニューアルすることが求められている現在、我々は、どのように社会と向き合い日本を再構築するのか考えなければならない。このような言説も、言い古されてはいるが、昨今の不安な報道を耳にするにつけ考えさせられるのである。
 平成の世の30年間を思い返し、日本史の中で、平成時代は誇れる時代だったのか、甚だ疑問であるが、30年前には想定していなかったような現在が存在することも事実である。歴史の彼方に忘れ去られるような東西冷戦終結も平成3年の出来事であり、現在我々は世界を自由に往来することができている。
来年は、福沢諭吉が民間保険を日本に紹介して152年目にあたり、保険サービスは今や社会の基盤を支える、なくてはならないシステムとして機能している。顧客を置き去りにしたマネーゲームで、業界が信頼を失うことになったバブルの崩壊も、支払い漏れ問題で社会から批判されたのも平成である。その後は、顧客志向のサービス体制を構築し、業界が悪戦苦闘したのも平成という時代であった。来たる新時代が、保険業界にとってどのような時代になるのか不透明ではある。しかし、今後も新元号と共に新しい時代を担い切り開いていける業界であり続けることを期待したい。
煩うことは多いが、来年は新元号が待っている。新たな時代が幕を開けることは事実であり、新天皇陛下の誕生が不安をかき消し、オリンピックを迎える前年の慶事になることを心から願ってやまない。 (客員・佐々木)

2018.11.22
インシュアランス生命保険統計号(平成30年版)発売

生保会社および簡易保険、主要共済の平成29年度決算に基づく
契約業績、収支状況、資産状況等を収録したわが国唯一の生保・共済
決算特集号です。
前のページへ

▲ページのトップに戻る

株式会社保険研究所は、保険業界紙を発行しています。週刊インシュアランスと統計号にそれぞれ生命保険版と損害保険版の2種類をご用意しております。
定期購買をご希望の方は、当社までご連絡ください。

  • 週刊インシュアランス
  • 決算資料統計号
  • 書籍紹介
  • バックナンバー
  • 生保版 インシュアランス 損保版 インシュアランス
  • 生保版・損保版統計号
  • その他
  • 会社情報
  • 会社案内
  • 個人情報保護方針
  • 特定商取引法に基づく表記
  • お問い合わせ
  • お申し込み